争いをなくす最善の方法は相手を知ること

1945年5月,沖縄に向かう米兵たちは、日本人を「奇声を発しながら、がに股で歩く獣のようなものだと」だと。しかしそれは激戦が増していた沖縄戦での日本兵の頑強さと冷静さを知ることで消え失せていった。

我々が争いを起こすとき、ほとんどの場合で偏見によるものであると。

アメリカ人は日本人は獣だと、日本人はアメリカ人をヤンキーだと。

しかし、実際のところ、勤勉で真面目な日本人と合理的で仕事のできるアメリカ人がいるだけである。

我々は、なぜ偏見を持ち妄想の中で憎しみを持ち、そしてそれが攻撃的な言動や行動となって現れるのか。

もちろん、黒人の犯罪率は、その他の人種と比べて高い。100人の黒人に出会ったとき危害が及ぶ可能性は、100人の白人に出会った時よりも高いだろう。

だから、黒人を危険な人種とみなし、隔離や関わらないという行動をすることは合理的ではある。

しかし、それは同時に大多数の善良な黒人を無下に扱い差別することに他ならない。

それが白人に対する憎しみと怒りにつながる。

我々は、二度の大戦を経て一つわかったことがあるはずだ。

何の力もない銃の使い方もわからないような子供や女性が捕虜になれば殺されるという全く見当違いの誤解のために、集団で死ななければならないーそんな悲劇を起こしてはならないということだ。

貧しいかもしれない、だけれどただ家族や恋人と仲睦まじく生きたいーそんな人々を戦地に駆り立て、また爆弾や焼夷弾によって焼き殺される悲劇を繰り返してはならないということだ。

誰一人として、相手を知らずに偏見の名のもとに憎しみや憎悪を持つ権利はないー相手を知り、自分と同じただの人だということを知れば。

そうすれば、民主主義国家でこのような無惨で残酷な戦争をおきることはない。

これが、歴史を振り返ったときの我々の答えではないか。

1つの映画を紹介しよう。

The Best of Enemies

黒人の公民権活動家とKKK支部長が最後には和解する物語である。

誰一人として、白人を黒人を日本人を知らないで憎悪や憎しみを持つ権利などない。